成年後見制度について
成年後見制度は、認知症や障害で判断能力が低下した方に、後見人・保佐人・補助人が付いて、財産管理や身上監護といった支援を行う制度です。
今後、認知症の方が増加していき、2025年には約700万人を超えると推計されていることから、注目を浴びている制度です。
また、老人ホーム入所の際に、多くの場合は身元保証人や身元引受人が必要ですが、身寄りがない方等では依頼できる人がいないケースがあります。
そのような場合に、後見人が付いていれば入所が認められることが多く、老人ホーム入所の際に後見制度を利用される方は多いです。
成年後見制度の種類
成年制度には2種類あります。
既に判断能力が低下した方を対象に家庭裁判所に申立をして後見人等を選任してもらう法定後見制度と、まだ本人が元気なうちに自分が後見人を依頼したい人と契約を締結する任意後見制度です。
有料老人ホームに入所される方は、入所時には自立されている方が多いため、後者の任意後見制度を上手く活用されるとよいでしょう。
任意後見制度であれば、他の委任契約を組み合わせて、後見開始前や死後の事務処理(葬儀やお墓の手配、自宅の遺品整理等)まで依頼することが可能です。
契約で自由に内容を定められるため、自分らしい老後をプランニングするのに最適です。
ただし、成年後見人は誰でもなれますが、現在はほぼ社会福祉士や司法書士といった専門職が業務として行っています。
ある程度の費用は必要になります。